とりあえず、仕切り直し


01/05/1998 1日は報告ばっかり

歯医者なのだ・連載第6回
ワタシが通っている歯科医院には複数の歯科医師がいて、担当が決まっている。ワタシの担当医は週に2回しかこない人で、今回はスケジュールが合わずかといって間があきすぎるのもよろしくない、ってな理由で他の歯科医師に診てもらう。でもやることは同じ:-) 本日までにかかった治療費は5,330円。月始めなので普段よりちょっとかかった。

月例展覧会開催だぞっと。

06/05/1998 相互理解は遠い

連休中に師匠と「HANA-BI」なる映画を見てきた。まぁいまさらって感じもするが、このタイミングだとそこそこすいていてよかったのコトよ。「中盤から泣き続けてしまったぞ」と言ったら、「泣くか? あの映画で」と返されてしまったぞ。えー、泣けないかアレ?

夫婦が並んで写真を撮るところ。妻が腕を組むのを、夫が振りはらうワケね。これ、日本人が見れば「ああ、あのダンナ照れてるんだな」っていうのはすぐわかる、というかわかるというほどのこともなく無意識のうちに納得すると思うんだけど、ああいう状況を見たガイジンさんはどう思うのかな。「この夫は、妻を愛していないのか? しかしこの物語全体を見ると深く愛しているように見える。あの場面は、不可解だ」とかなりそうな気がする。「自決」っていう言葉をどういう風に訳したのかも気になるな。

ってなことが気になり始めると、自分が他国人の映画を見ているときにも、こんなふうに理解できていないことがきっといっぱいあるんだな、どんなに好きな映画でも、と思って、チットさびしい気持ちになるんだけども。

08/05/1998 3頭身ならOKだ

白状するが、ワタシは現在、「ふぁいなるふぁんたじー7」なるゲームをやっているのである。言って言って何とでも。いや、あの、ミッドガルの造形がさァ、ダメなわけよ、ああいうもの見せられると、アッサリやられちゃう。TV CMで見たあの都市を見たいがために買ってきたといっても過言ではない。ホントよ。

しかしキャラクターのビジュアルは苦手だなぁ。手描きならさほど気にならない縦に長いアニメ調の目が、ポリゴンだと人形にシールで貼りつけたような感じで気になって気になって。オープニングで女性の顔がアップになったとき、「あ、ダメだこの手のビジュアルは」とか思った。「アゼル」ではこの辺、人形に見えることに変わりないんだけど、人形は人形でも川本喜八郎系の色気があってぞくぞくしたもんね。以上はムービーでの話。

んで、昨日、主人公が敵の港に、企業の私兵に化けて入り込むエピソードがあったんだわ。社長の出迎えパレードに遅れて、下士官に「目立たないように後ろのほうからもぐりこめ!」と命令されるわけだな。たたたーッと走って列にもぐりこみ、何食わぬ顔して歩いていく。が、入り込むのに失敗すると、またたたたーッと走って戻ってきて、下士官に「何をやっちょるのか!」と叱責されて、肩をすくめてみせるんだな。この一連のしぐさが。
か、か、か、かわいいじゃないかっ。
ポリゴンでつくられた3頭身キャラクターのよちよちした走り方とか、肩をすくめるリアクションとか、シチュエーションも手伝って、なんかまるでチャップリンみたいだぞ。うわぁ。これで転んだかもしれない。

歯医者なのだ・連載第7回
本日までにかかった治療費、5,610円。もはや治療費以外に書くべきこともなくなってしまった。現在やっているのは歯根の治療で、これは同じ治療を延々続けることになる。いつまで続くかは判然としない。10回で終わるかもしれないし、20回必要になるかもしれない。しかしながら、すべてはC3の段階まで齲歯を放置した自分の責任であり(C2なら形成→インレー装着の2回ですむ)、誰をうらむこともできない。齲歯を作る原因となった生活習慣を反省し、改善すべし。……ってことじゃないかと。生活習慣病に罹ってしまったことは、やっぱり恥じないといけないよな。

11/05/1998 シーケンシャルでランダムで

ほぼ終わりに近づきつつある「HTMLで作ったマニュアルみたいなもの」だが、何度か「NextとかBackボタンは付けないのか」というチェックが入った。最初に双方の話し合いによって付けないことに決めたんじゃないのか何を聞いてやがったんだオイという恨み言はおいといて、こういうものに執着する人っていうのはいるもんだな。内容がトラブルシューティングとかHow to中心のリファレンス的なもので、1トピック1ファイルにまとまっているから、「次のページを見る=次のトピックを見る」という類のボタンは不要なはずなんだけどね。そりゃ、制作する側はチェックしなきゃならないから順繰りに全部見るだろうけど、ユーザーがリファレンスマニュアルをそんな風に読むわきゃなかろ。

HTMLにかぎらず、Hyper Textっていうのは、小説みたいに順繰りに読んでいくことが前提となるものには向いていない……っていうのは違うな。順繰りに読んでいくことが前提となるものをHyper Textにしても、メリットがあまりない。うむ、これだ。注釈や参考文献にアクセスしやすいっていうのは確かにあるけど、そもそも注釈が多いっていうのはあんまりほめられたもんじゃないしな。集中力がとぎれて読みにくい。参考文献へのリンクにしても、文中にリンクがあって、現在読んでいるものを中断してそっちを読み、それが終わってから元の文書を読むのを再開するっていうのは、思考がとぎれるから、効率の良いやり方ではないような気がする。この辺は異論も多かろが。

「ボルドーのワインが云々」というメルシャンのラジオCMのBGMがブラームス、っていうのがこの間から気になってしょうがない。「そこではブラームスのメロディが云々(ちゃんと聞いてないから定かではない)」っていうナレーションが入るあたりが非常に不思議だ。ブラームスってボルドーに何か縁があった人なのか? だってブラームスってドイツ人だよね? ボルドーってフランスだよね?

13/05/1998 古典的な誤解

優性遺伝子=優れた性質を伝える遺伝子で、劣性遺伝子=劣った性質を伝える遺伝子、っていうのは非常に古典的でよく知られた誤解だと思っていたんだが。ちょいと「岩波国語辞典」などひいてみると、こんなことになる。

ゆうせい【優性】
〔生物〕メンデルの法則によって遺伝する対立形質のうち、次の代の個体に現れる方。顕性。
れっせい【劣性】
〔生物〕メンデルの法則によって遺伝する対立形質のうち、次の代には現れず、潜在してその子孫に現れるもの。潜性。

「顕性」「潜性」のほうが的を射ていてわかりやすい訳だと思うんだけどね。どうしてそっちを採用しなかったんだろ?

それはさておき、「ガタカ」なる映画がある。あらすじというか舞台背景をSFオンラインの映画レビューから引用する。

 遺伝子工学の発達によって、人は劣性遺伝子を取り除かれて生まれてくるのが当たり前になった未来社会。そこでは、そうして生まれた生来のエリートたちが社会の中心を担い、不完全な肉体でふつうに生まれてきた貧者や老人は下層階級として低賃金の肉体労働に甘んじている。

これまで見たどのレビューでも「劣性遺伝子」という表現を使ってるんだよね。皆が同じ資料(あらすじとかが書かれてるニュースリリース。配給会社から出てるでしょ、多分)を参考にしつつ書いてるからだろうけど。いや、ま、劣性遺伝する遺伝的疾患をあらかじめ避ける、っていう状況なのかもしれないけど、だからといってまさか優性遺伝するほうは放っておくということでもあるまいし、だったら単に「遺伝病などの因子を取り除かれて」と言えばいいわけで。だいたい劣性の遺伝形質を持っているからといって「不完全な肉体」とは限らんし。劣性遺伝する“優れた”形質だってあるだしょ、多分。ちなみに映画の主人公は「ふつうに生まれてきた貧者」のほうで、心臓疾患を抱えております。とか考えあわせていくと、どーも例の「それは優性の話じゃなくて優生の話だしょ」っていう古典的な誤解のほうなんじゃないかなと思えるのだな。

で、何にオドロイタかっていうと、SFオンラインでもこう書いてあったこと。だってScience FictionのWeb-zineだしょ?……っていうのも、実は古典的な誤解だったりするんだけどね。「SFファンはこういう科学的なことに関する誤解はしない」っていう。 難しいッすね。

しかし、件の映画が誤解ではないほうの「劣性遺伝子」を取り除く社会を舞台にしていたら、以上の文章は大馬鹿だな:-) ハイ、未見です「ガタカ」。けどこの真相を確かめるためだけに見る気はしないしさァ。

えーと、青い目と黒い目という対立する形質を親からもらった場合、青い目が劣性なんじゃなかったっけ? ちなみにこれはうろ覚えのヨタ話ですので。

15/05/1998 ホンモノはこっち

昨夜何気なくTVを点けてみたら、ベイスターズ対ジャイアンツの試合をやっていたので、先日にわかベイスターズファンになった(←かなり嘘)ワタシは、思わず終了まで見てしまったのでした。そうしたら、解説者もアナウンサーも延々とジャイアンツ側の選手についてばかりしゃべってるんだよね。ちょうどチャンネルを合わせたときはベイスターズが攻撃側でジャイアンツの投手のことについてばかりしゃべって、攻守が交代したら今度はジャイアンツの打者のことについてばかりしゃべる。ベイスターズ側の情報については、今バッターボックスに立ったのは誰だとか、投手は誰だとか、球場のアナウンスと同レベルのことしか言わない。なァんか、やな感じ。野球中継って初めてまともに見たけど、ふーん、こういうモンなのか。野球ファンじゃなくてよかった。毎回こんなの見るはめになるんだとしたらキレるぞ。付け加えておくと、見てたのはフジテレビだ(だから、ま、いかにもな話なんだけどね)。

それにしても、ああっ、鈴木尚典がフライを落とさない!? リトル万永君の愛らしい姿が見えない!? 波留がフェンスをブチ破らない!? ササキ様がタカシをパシらせていないぃ!? 違うっ違うわっ。こんなのベイスターズじゃないわあぁぁぁ...(←ちゃんとしたベイスターズファンの皆様、馬鹿の言うことですから放っておいてやってください)

歯医者なのだ・連載第8回
ワタシが通っている歯科医院は、雑居ビルの2階にある。階段があったらなぁ。8階あたりにあるエレベーターが降りてくるのを待つのなんか、うっとおしくてヤダ。次は非常階段を使ってみよう。本日までにかかった治療費は5,890円。

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