とりあえず、仕切り直し


03/04/2008 衰退する芸2題

鈴本演芸場へ行きました。川柳川柳が主任だったので、「ガーコン」を聴いてみたくて。オマケで「ラ・マラゲーニャ」も。二ツ目が基本のぽっどきゃすてぃんぐ落語から入ったこともあって落語会なんかはつい若手のものにばかり行ってしまうのだけれども、こういう人たちのもできるだけ行くようにしないと。うかうかしていると死んじゃったりするからなぁ。

で、そのとおり今のうちに聴きにいっておいて正解。これ多分、あと10年そこそこで寿命がつきる芸だと思うんだ。隣に座ってたおばあさんが(その直前まで舟をこいでいたのに)小声で一緒に歌っていたりして、なるほどこの芸の真髄はそういうところにあるのかと。やる人もさることながら聴く人も、少なくとも小学生ぐらいの頃に軍歌づけになっていた世代でないと。真珠湾攻撃くらいならともかく、マレー沖海戦でレパルス、プリンス・オブ・ウェールズ撃沈とか言われてもぴんとこないよねフツー。熊さん八っつぁんよりある意味遠い世界だ。やるヒト聴くヒトそろって戦後生まれの「歌で綴る太平洋戦史」ってのは、やはりチト筋違いだと思う。

ついでに、色物でパントマイムがあったのだった。「ロボットの指揮者」というマイムがあったのだけれども、きょうびの二足歩行ロボットはパントマイムの「ロボット」より人間っぽい動きをする。もうひとつやった「あやつり人形」のほうは、客席の反応があきらかに「ロボット」より悪かった。実際のあやつり人形の動きを見たことがないから、何をやっているのかわからないのだな(自慢じゃないが、わたしもわからなかった)。パントマイムが、装置・衣装・台詞なしの動きだけで、観客の「動きに関する映像の記憶」から、該当するものを喚起する芸だとしてみると、二足歩行ロボットがもっと進化してそれが当たり前になってしまうと、「ロボット」というパントマイムが芸として成立しなくなったりするのかもしれんなー。

07/04/2008 のど飴消費量増加中

と、いうわけで、土曜日にお隣さんから猫を引き取ってまいりました。黒いのが兄のアキ、サビが妹のミカ。遠近感の問題もあるけれど、実際ミカのほうがひとまわり小さい。同日に生まれた兄妹なのに。→餌食べる猫(10,400bytes)

黒猫を引き取ってくるはずじゃなかったのかなんで2匹いるんだって、ああそう書いたさ書いたとも。ところがだな、残り4匹の引き取り手が皆無で、いまだに5匹でころころ転げていたのさ。さすがにその状況で1匹だけ引き離すのもアレかなぁって……うるせェほっとけ。

目をさましていると2匹で大運動会状態。夢中になるとわたしも遊具の1つと化すので、もうあちこち傷だらけ。乗ってほしくないようなところに乗ったり爪を立てたりするたびに大声でしかっているので、1日でのどが枯れたことだよ。それでフト気づくとぱたっとスイッチが切れたように2匹して眠ってしまう。本当にあらゆる行動を同時にするのが面白い。トイレまで一緒。ミカがウンチをした後砂をかけずに出ていったら、先にすませてそれを見届けていたアキが、ミカのをちゃんと埋めてから出ていったのはなかなか笑える光景だった。やるな兄貴。

09/04/2008 しつけ続行中

ことごとく同じ行動をとりたがる猫兄妹は、わたしのひざやら胸やらの上に乗っかって眠るのが好きである。つねに子猫2匹にたかられているわけで、そのスジの人ならたまらないのかもしれないが、わたしはこう見えて猫より犬派なのであり、冷静に考えて子猫の今はいいものの成猫になってからもこれをやられたら重くてかなわんと戦々恐々としているのであった。ちなみに扱いは、可愛いちびちゃんが「お犬さま」ならアキとミカは「猫ちゃん」程度のものである。甘やかさずびしっと育てるのだびしっと。

アキは比較的おっとりしているというか図太いところがあって、指を甘がみしたがるのと仏壇に登りたがるクセさえなくせば問題はなさそうだ。ミカはちょっと臆病だが活動的で、なんでもおもちゃにしてじゃれつく。特に当家で生活していく以上、ケーブル類にじゃれたがるのはなんとしてもやめさせねばならぬ。

さて先般は三毛猫などと書いたのだが、実際のところミカは三毛猫ではない。いや、猫の模様の表現についてトラと三毛くらいしか知らなかったので、まったくもってテキトーに書いたもんでさ。調べてみたら「サビ」と呼ぶらしい。5匹生まれた子猫のうち、1匹は鼻の頭から尻尾の先までくまなく黒いオス(これがアキ)、もう1匹が母猫そっくりの白黒のオス、残り3匹がサビで、これはメスしか生まれないのだそうな。サビ三姉妹は本当にそっくりであり、顔の模様だけ少し特徴的に違う。黒い部分が右にあるもの(これがミカ)、左にあるもの、真ん中にあるものと見分けられるのが、見ていて大変におかしい。性格もよく似ていて3匹ころころしていると区別がつかなかったが、引き取りにいったときに「うちに来る人!」と声をかけてみたところ1匹だけこちらをじっと見ていたというのが、ミカが選ばれた顛末である。


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