とりあえず、仕切り直し


05/12/2005 さらば五反田

日赤の血液センターからハガキが来た。依頼なら封書で来るし、行ってないから検査結果が来るはずもないし、ハテ何だろうと見てみると、五反田献血ルーム閉鎖のお知らせだった。おおなんとしたことだ。出先でふらっと寄るときはまあよいとして、予約して行く依頼献血の場合は近くに献血ルームがないと面倒なのに。あとは渋谷か有楽町か……遠い。せっかくなので閉鎖前に一度行っておこうと、携帯メールクラブというのを利用して、予約を入れてみた。携帯といってもPHSからアクセスしているとPCと変わらんのだけどね。

献血ルームって意外と閉鎖したり新しく開設したりってのがしょっちゅうあるような。そういえば渋谷も一番昔からある駅前のがなくなったしね。おかげで残っているSHIBU2とSHIBU SUNとが何で2、3なのかわからなくなったり。今年できた秋葉原のも(わたしの知るかぎりでは)2代目か。

12/12/2005 話題をころがしてみる

昨日はもう1枚チケットを取っていたNHK音楽祭に行ってまいりました。アラン・ギルバート指揮、北ドイツ放送交響楽団。やはり「こどものためのプログラム」でブラームスのハンガリー舞曲 6番から始まってチャイコフスキーの花のワルツまで、Dance from the world. チャイコフスキーのワルツ・スケルツォのソリストは竹澤恭子、華やかかつ軽やかな演奏でとても良かった。アンコールというかオマケとしてハンガリー舞曲の5番。昨年と違ってニュートラルな演奏で、わりあい髭は剃りやすそうだと思いました:-)

どーでもいいことだが、チャイコフスキーって人は黒パンとタマネギをかじって飢えをしのいだり、暖房のない部屋でウォトカをあおって寒さをごまかしたりするような苦労とは無縁の人だったんだろうなーとか考えた。チャイコフスキーの曲って、暖かい部屋のソファでワイン片手に自分は世界一不幸だと嘆いているような感じ。これがドストエフスキーとかならいかにもそんな生活してそうなイメージがあるんだが。

「飢餓海峡」(内田吐夢監督)を見ました。いやあこれは左幸子の映画だね。三國連太郎も伴淳三郎も彼女の前にはかすむ。石川さゆりの「飢餓海峡」で情人を偲んで切った爪を頬に刺すというのが一体どういう情況だと常々不思議に思っていたら、まさかあんなエロティックなシーンになるものとは。犯罪の言い訳といいイノセントな娼婦に完全犯罪を崩されるところといい、犬飼にはキミはどこのラスコーリニコフだと訊きたくならないこともない(あらかじめ犯人がわかっていて刑事や娼婦との葛藤に重点がおかれる構成も、罪と罰的ではある)。しかしDVDに収録されていた予告編を見て「昭和39年度キネマ旬報ベストテン第5位」にびっくり。おいおいこの傑作の上に4本もあるのかい、と調べてみると、この年の1位から4位は「砂の女」(勅使河原宏監督)、「怪談」(小林正樹監督)、「香華」(木下恵介監督)、「赤い殺意」(今村昌平監督)……黄金期とはこういうものか。

土曜日に日本科学未来館に行ったついでに、感慨深く羊蹄丸を見たり→夜の羊蹄丸(13,448bytes)。奥にちょろっと写っているのは宗谷。宗谷は暗すぎて撮れなかった。夜というか、せいぜい17時頃だったんだけど。青函連絡船には一度だけ乗ったことがある。十四歳のとき1人で、単身赴任している父親のところに行くのに。12月31日だったから帰省の人もほとんどおらず、物寂しい青森駅ではもはや「津軽海峡・冬景色」を歌う以外の選択肢は残されていなかったことであるよ。青函連絡船はとうになく、訪ねていった父親が物故し、その父親が勤めていた富士銀行もないときたものだ。やれやれ。

15/12/2005 寒さのあまり

錯乱気味です。АВИАТОРのアラーム、文字盤が白い奴が欲しいなぁ。このままだとうっかり買っちゃいそうな気がする。いや、SS-18を買い損ねた後悔を繰り返すよりは……いやいや……送料込み$240……いやいやいや。

「白い巨塔」(山本薩夫監督)を見ました。象牙の塔の腐敗を告発する社会派ドラマかと思っていたら、これがどうしてどうして、良くできたピカレスクロマン。日本人ばなれした悪役向けの華のある田宮二郎もさることながら、船尾教授役の滝沢修も大変素晴らしい。ぴしぴし票読みを決めていくところや、裁判での喝破など最高。

原作小説は未読なので本来の意図がどうだったのかはわからないが、この映画がピカレスクロマンになってしまうのは、対する側にいる里見助教授や大河内教授、関口弁護士がいささかならず精彩と魅力とを欠くからなんだな。大河内教授なんか、公正中立の人というよりヒステリックに原理原則をわめく考えなしの耄碌爺さんになってるし(あの人、あれでどうやって教授になれたんだ)。裁判で有利な証言が出てきたときの関口弁護士の表情とか、正義感あふれる大衆の味方というより権力者の足をひっぱるのが楽しいだけに見えるし。

ともあれ、この先何があっても大学病院に入院するのはやめようと思いました。イエイエ腐敗がどうこうじゃなくて、教授の総回診なんて来たら笑いをこらえるのに苦労しちゃうから。ステキな笑顔で「エントラッセン!」とか言ってくれるなら別だけど。


Shiomi Keiko's HomePage
Suggestions, Comments, etc...send e-mail to <shiomi@skh.flop.jp>.
Copyright©2005 SHIOMI Keiko, All rights reserved.